第肆回 共同開催コンペ 「風流」
風流部門
風流の言葉の意味その物で、それ自体が風流を感じさせるアイテム。文字通り、コンペの主旨をダイレクトに表した部門です。
スケール物の場合、これは、もう、ストレートに城や寺などの建築物系の独壇場でしょう。一方、それ以外となると、なかなか思い付きません。帆船模型なんかは、キング・オブ・ホビーとも言われ、王侯貴族の部屋に飾られていた事もあり、二重の意味で風流に沿った内容だと思います。
締切に間に合わなかったのが惜しまれますが、書記長さま製作の「金閣寺」、今回のコンペテーマに対して、ど真ん中の直球勝負のアイテムで、その完成品の美しさなど、間違いなくNo.1作品だったのですが…。本当に、残念です。
(締切を過ぎておりましたが、かと言って無しにするのは惜しまれる作品でしたし、締切後公開前でしたので、写真を1枚だけ掲載する事にしました)
では、キャラ物、フィギュアとなると、レギュレーションにあるように状況を利用しいない限り、皆無と言っても良いでしょう。しかし、ほぼ絶望と思われる「風流」部門におけるキャラ物ですが、だからこそ大穴なアイテムが存在します。正に9回裏代打逆転満塁オツリ無ホームラン、「トールギス(新機動戦記ガンダムW)」に気付いた人は、居なかったですね。「トールギスの何処が、風流なんだ?」、と疑問に思う人も居るでしょう。風流、英語にすると「エレガンス」。そしてトレーズの口癖は、「エレガントに」。
こう言ったコンペがなければ、先ず作る事が無いであろう「河合商会」の風物詩シリーズですが、今年になって全国で2個は確実に売れましたが、残念ながら倒産を助けるには至らなかったようです。
「高知城」
1/500 童友社
制作・King of MIZONOKUCHI
城模型は、小学生5〜6年の頃に良く作りましたが、塗装を含めて、ちゃんと作ったのは、09年の和歌山城以来となります。
ジャンルとしては好きなので、本当は、もっと作る回数を増やしたいんでけど…。
キットの方は、立川の模型屋の閉店セールで、3割で購入。3割引きではなく、定価の3割です。
前述のように好きな模型なので、将来的な事を考えて、和歌山城と共に購入しました。
アイテム選択としてはストレートで、何の捻りもありませんが、野球でもストレートがあるから変化球が効果的な訳で、こう言う直球勝負なアイテムも、良いと思います。
製作の方は、石垣を超音波カッターで彫り直した程度ですが、前回の轍を踏まえて、建物の合いもチェックしました。
ちゃんとお金を掛けてライケンを買っていれば、もうちょっと見栄えがしたかも知れませんが…。
※注意 ここから「本編ページ」に飛んだ場合、リンク先の「Return」は、ホームページ、模型のトップへ繋がっています。このページに戻る場合は、ブラウザの前ページに戻るを使用して下さい。
「風物詩シリーズ おでん」
1/25 河合商会 風物詩シリーズ・おでん
制作・King of MIZONOKUCHI
昔から模型屋の店頭にあり、誰もが一度は目にした事はあるものの、その存在意義、需要、販売実績など、すべてが謎の存在でしたが、2012年のコンペ用アイテムとして、初めて眺める側から、レジに持って行き購入、そして完成させる側になりました。
これは物理学会で言うのであれば、万有引力や電磁力の発見に匹敵する、大きな事だと思っています。
…ただ、今年途中で河合商会の倒産が伝えられましたので、やはり需要が多かったとは、言えなかったのでしょうか?
キットの方は「おでん」も含めて、「そば」「石焼いも」「ラーメン」「たこ焼き」の5アイテムが、ほぼ共通となっています。
中身の方もプラ板とプラ棒さえあれば、スクラッチしても、あまり変わらない気がしますが…。
突出しピンの跡なども大きく、全体的に金型の古さを感じます。
製作の方ですが、ほぼ全てが木製と言う事で、木目の表現と質感に重点を置きました。
また、オーバースケールだった箸は、伸ばしランナーで作り直しました。
まぁ、こう言ったアイテムなので、あまり深く考えずに、箱の中に入っている物だけで、サクッと完成させました。(ランナーも箱の中に入っている物なので、自分ルールではOKです)
※注意 ここから「本編ページ」に飛んだ場合、リンク先の「Return」は、ホームページ、模型のトップへ繋がっています。このページに戻る場合は、ブラウザの前ページに戻るを使用して下さい。
「風物詩シリーズ そば屋」
1/60 河合商会 風物詩シリーズ・そばや 桜Ver.
制作・聖水帝侠横綱
風流と聞いて真っ先に思い付いたのが、河合商会の風物詩シリーズでした。河合商会が倒産する前に買っておいて良かった…。
ベースはキットの物からディスプレイケースの物に替えて、保管がし易いようにしました。
セルジオ越中のオレ流解説
この種のアイテムは、模型誌で扱われる事もないので、正直、どう作れば良いのか? と頭を悩ませます。
AFVのジオラマ感覚でリアリティーに徹するのも良いですが、結局のところ丁寧に作ると言うやり方が手堅いですし、聖水帝侠横綱氏の答えもそうだったようです。
大部分が木なので、箇所や素材ごとに、細かく塗り分ける。ウォッシングでの質感アップなど、抑える点はキッチリと仕上げています。
また、全体的にモールドが甘いキットですが、瓦などはドライブラシで強調して引き立て、時間と手間を掛けず、それでいて効果的に完成品を引き立てています。
どうしても完成後は埃に弱いアイテムですが、最初からケースをベースに使ったのも、上手い方法だと思います。