一等輸送艦

輸送艦 日本・1等/2等輸送艦
1/700
タミヤ
製作・King of MIZONOKUCHI(2017年)

 

 

 

 

 

 1等輸送艦、です。特に固有名称はなく、番号がふられているだけです。

 自分が子供の頃からあるキットですが(79年)、小学生の頃は、これが、結構、好きでした。
 何しろ安いわりには2隻入っていますし、潜水艦(甲標的)とか、戦車とか、とにかく色々とオマケが付いてくるのが、嬉しかったです。

 これもヤフオクで入手した物ですが、既に落札した商品があり、同じ出品者が100円で出していたので、思い出込みで、これも落としました。

 

 今回は、とにかく“らしさ”や“っぽさ”を重視しました。

 ただ、まったく嘘ばかりと言う訳でもなく、あくまで雰囲気を優先して作った、と言った感じです。

 主な変更点は、下記の通りです。

・旗竿、アンカーの追加。
・双眼鏡を伸ばしランナーで製作、追加。
・13号電探の追加。(Xパーツから)
・デリックのワイヤーを、伸ばしランナーで、簡単に表現。
・機銃台座の支柱を、伸ばしランナーで追加。
・単装機銃の台座を、追加(「桜」の余剰パーツ)。
・舷側のハッチを、サフの厚吹きによる段差で、表現。
・投棄管の追加(左側のみ、1本)
・舷窓を、ピンバイスで、開口。
・搭載艇、及びダビットの追加。

 

 

 

 

・甲標的の架台を、プラ板と伸ばしランナーで、それっぽく自作。
・大発の積載荷物を、適当に、それっぽく追加。
・煙突のジャッキステーを、伸ばしランナーで、再生。
・船倉の扉を、プラ板で、追加。

 

 また、増設された単装機銃や搭載艇は、すべて「WWU日本海軍艦船装備セットY・Z」(ピットロード)を使用しました。
 とは言いましても、別売りされているアフターパーツではありますが、同社の高雄型のキットには、それぞれが2枚ずつ同封されていますから、余剰パーツを使っただけです。
 ついでなので、高角砲も、置き換えてました。また、「桜」の時と同様に、側面に軽くモールドを足しておきました。

 アフターパーツとして購入すると、各1,000円、合計2,000円する訳ですから、これを目的にピットロードの高雄型のキットを買う、という手もあります。
 ただ、今となっては初出は少し前になりますので、ここ最近のキットの部品と比較すると、やや見劣りするかも知れません。
 もっとも、それ故に古いWLのキットなどには、むしろ馴染む感じがします。

 

 船体中央付近に在るのはウインチであって、ホーサーリールではありませんから、ワイヤー部分をメタリックグレイなどで塗るべきでしょうが、ここは模型的な見栄えを優先して、目立つように、この色にしました。

 同様に、後部甲板の単装機銃は、大発や甲標的などを積載していない場合に配置されるようですが、ここも、雰囲気と見栄えで、つけてあります。

 

 別に、大発だけでも良かったのですが、将来的には、この大発は「あきつ丸」に強奪される事が決定していますから、何もないと寂しいので、甲標的を載せても見栄えがするようにしました。

 

 

 

 

 今回、高角砲や単装機銃以外は、全てのパーツを付けた状態で、塗装してみました。(普段は、破損防止も含めまして、ある程度個別の状態で塗装。塗装後に、最終的な組立)

 全体の色調を把握し易いと言うメリットはありますが、奥まった所は塗り難いと言う、当り前かつ予想出来た弊害もあり、どちらが良いかは、微妙です。

 

 船体の前方は針鼠のような重武装、中央付近は貨物船のような構造で、後方は何もない、と言う独特な姿が、趣深いです。

 子供の頃に好きでしたので、一度くらいは、それなりにちゃんと作ってみたいと思っていましたので、「FiveStar」のエッチングパーツを使い金ピカにした米帝模型ではありませんが、個人的には、これで満足です。

 

 

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「一等輸送艦」の製作記事 

 

 今回、製作する上で、最も頭を悩ませたのが、錨の不足でした。

 ヤフオクで旧キットを安く入手していたので、Xパーツの不足が深刻化。特型と甲型では、使う武装が異なるので、主砲や魚雷発射管は余裕がありますが、絶対に使用するうえに、必要数しか付属していない錨をどうするか? が、課題でした。

 「WWU日本海軍艦船装備セットY」にも付属しますが、4つうち、2つは高雄型を製作する際に使用しますから、余剰となるのは、1組2つだけです。

 一応、手元にあるキットとパーツ数は、きっかりなので、使用しても問題はありませんが、万が一にも紛失した場合、錨がついていない船、になってしまいます。

 

 

 

 

 確実なのは、シリコン型を作って、キャストを使用して複製することですが、コストが掛かります。それに物が小さいのですから、硬化不良も起きやすいですし、ロスの方が多くなります。

 そこで、凸モールドの複製や復旧に大活躍中の「おゆまる」を使用して、錨の複製品を作る事にしました。(「おゆまる」でなくても、似た製品は、100均で売られています)

 錨ですから、モールドは片面だけあれば良いので、コピー元は、「WWU日本海軍艦船装備セットY」に付属しているパーツです。
 また、「おゆまる」は、かなり強く押し付けないと、モールドを転写出来ないので、両面にモールドがあるXパーツの物は、使い難いと言うのもあります。

 

 テストとして、瞬間接着剤とタミヤパテの両方を使用して、複製品を作ってみました。(上写真)

 

 先ず、瞬間接着剤ですが、使用したのが100均の安物のせいか、とにかく不良品が多く出ますし、瞬間と名が付くのわりには時間も掛かります。

 ロスの多さは、物が小さいですから、型を大量に作って数で補えます。
 また、時間の方も、硬化促進スプレーなどを使用すれば、短縮できるかも知れません。

 物が白いので、細かな所は見難いかも知れませんが、ちゃんとモールド等も複製されており、実用に差支えはありません。また、破損に強いのも、タミヤパテ変換に優る点です。

  

 一方のタミヤパテですが、上写真ですと、色の関係で、瞬間接着剤変換よりかも、シャープに見えます。

 ロスに関しては、瞬間接着剤よりかも少なく、良品が取れる率は、高めです。
 時間の方も、錨程度の大きさ、厚さでしたら、1時間もあれば、十分に硬化してくれますから、瞬間接着剤よりかも短いくらいです。

 欠点は、柔軟性が無いので取り出す際は、型の方に負担が掛かる事。これは、やはり数で補えば済みますから、そう問題ではありません。
 また、固い割には脆いので、極端に細い部分は、無理と考えた方が良いと思います。

 

 実用性で言えば、どちらを使用して複製しても、問題ありません。

 

 

 こちらは、船体後部に搭載される、小物類です。

 大発に積まれています荷物は、糊で固定しているだけですから、簡単に取り外しが出来ます。

 また、甲標的も、ミシン糸で括り付けてあるだけですから、こちらも糸を切れば、取り外せます。

 

 実際には、大発に、どのように荷物が積まれていたかは、調べていません。そのまま乗り上げる訳ですし、荷揚げが人力である事を考えると、コンテナのような大きな荷物は無いと考えるが妥当ですが、あくまで雰囲気と言うか、それっぽければ良い、です。

 同様に、甲標的の架台も、どのような形状だったかは、調べていません。こちらも、何となく、それっぽければ良い、です。 

 完成後には、そう目立ちませんが、舷側ハッチは、削り込んで一段凹ますのではなく、その部分をマスキングして、周囲にサフを厚吹きする事で、表現しました。

 

  

 今回は、工作面で何かしたと言うよのかも、余剰パーツの使用がメインでしたから、あまり書く事がありませんので、このくらいで。

 

 撮った写真をディスプレイで見ますと、数倍に拡大されますから、それを見て後から気付く所が、絶対に1か所はありますよねぇ〜。

 右側最前の単装機銃が、斜めっているのは、写真を見て分りました。
 肉眼で見ると、何でもないのに…。 

 なるべく、そう言う箇所は、減らしたいです。

 

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