T−55A
T−55A
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タミヤ
製作・King of MIZONOKUCHI
後に史上最多のベストセラーとなる中戦車で、T−54とT−55合わせて、約10万両の生産台数を誇ります。また、派生型やアップデートされた改修型、ライセンス生産された物もあり、かなりのバリエーションがあります。
一般的にT-54/55と表記される事が多いですが、実際、能力的にも一緒に運用しても軍事面での差支えはありません。一方で、形状について言えば、T-54とT-55の違いは明確で(細かな点ですが)、同一と言う訳ではありません。
以前は、T−55と言えばエッシーの物しかなく、当時は「エッシーにしては、出来の良いキット」と言われていましたが、あくまでエッシーにしてはの部分が重要で、後発となる同キットと比べると、出来の差は明らかです。
今回は、キットの素性の良さを生かして、成型の都合上省略されている箇所に絞って手を入れるに留め、あまり大きな変更は行いませんでした。主な点としましては、車外増加タンクの固定ボルトの追加、ライトコード類の追加と言ったところです。
また、キットのままでも良好な鋳造表現がなされていますが、実車の写真を見ると、左右方向に流れた跡があるので、鋳造表現も追加する事にしました。
塗装については、旧ソ連戦車らしい単色を選択。
全体としては気に入っていますが、オチとしましては、エンジングリルのメッシュの接着が甘く、うっかり触ってしまった折、凹んでしまいました。昔(モータライズ)のキットならば、車体の上下はポキャップでの結合でしたが、今のディスプレイキットは接着してしまうので、後からでは、どうにもする事が出来ません…。
真横からの写真で見ると、キャタピラを抑える為の真鍮線が、けっこう目立ちますね。
T−55(シリア風?)
T−55
1/35
ESCI
製作・King of MIZONOKUCHI(2016年)
エッシーのT−55です。昔は、T-55のキットは、これしかなかったので、とりあえず抑えておこう、で購入したのですが、後からタミヤなど各社から発売された為、唯一のキットと言う存在価値が消えてしまうと共に、製作意欲も消えてしまいました。
もう、何処を、どう直したら、と挙げていたら、切りがありません。確かにT−55風の戦車ではありますが、いったいT−55の、どのタイプなのか? まったく分りません…。
こんなキットでも、良いと評されるエッシーって? と思ってしまいます。
それでも最初は手を入れてとも思いましたが、それも途中で諦めました。実車と違っていても、いいじゃん! それがエッシーの味だと思い、それを味わおう、と決めました。
…と言うか、そう思わないと、やってられないです。
で、このキットの多分最大の難関と思われるのが、キャタピラ。分割その物はオーソドックスで、その後のドラゴンなどのキットも踏襲しているタイプですが、問題は材質。
どう見ても、軟質素材です。【写真】 おそらく塩ビか、何かだと思われます。当然、プラモ用の接着剤、瞬間接着剤などでは、くっつきません…。
これの為に塩ビ用の接着剤を買うのは惜しいですし、そもそも塩ビである確証もなかったので、履帯その物は接着できなくても、周囲ごと固めてしまえば、と思ってやってみましたが、ダメでした…。
キャタピラは、結局は、どうにもならず、写真を撮る時だけ、上のT−55Aから借りてきました。
もう、こんなキットですから、パーツを切り出して、接着。形にしてやるだけで有難く思え! その上、色も塗ってやるんだ、もう文句は無いだろう!! って感じで、とにかく完成さえすれば良し、としました。
まだ作った回数が少ないジャンルでしたら、習作と言って逃げる事も出来ますが、この年齢で、これだけのキャリアになって、今更こんな作り方をしたところで、得られるものなんて、何もありません。
強いて教訓を挙げるのであれば、「だけキットだから、とりあえず抑えておこう」、で購入すると後悔するって事ですかね?
現在は絶版となっています。もっとも未来永劫、絶版のまま封印しても良いと、個人的には思っています。
T−55A
T−55A
1/35
タミヤ
製作・こうてい
(2011年・コンペ作品)
T−55
T−55
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タミヤ
製作・valk@静岡(2020年)