M4A1中期型前期
M4A1
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ドラゴン
製作・King of MIZONOKUCHI
ドラゴンのM4A1です。キットの方はストレートに組むと、ミッチェル型〜中期型後期までのチャンポン、と、言う、良く分らない仕様になります。そこでデフカバーのみは一体型(中期型後期に多い)にして、後は中期型前期で統一して作りました。
さて、このキット、結構、手が入っています。・・・と、言うより、入れざるを得なかったです。
前期型直接照準器の作り直し、サイレンガード及びコードの追加、ワイヤーの留具の追加、車外装備品の留具の追加、サイドスカート基部及び溶接跡の追加、フェンダー最前部のモールドの変更とリベットの追加、手摺の追加、などです。また、キットにモールドが有ったので、つい後期型直接照準機基部まで、作り直してしまいましたが、これは蛇足でした…。
キット其の物の評価としては、残念ながら良いとは言い難いです。しかし、キャタピラ、砲の防楯、サスペンションなど、かなりの部品が2輌分入っており、ジャンクパーツ目当てとしては、かなり「オイシイ」キットではないでしょうか?。
M4系列の戦車は、確か小学生の頃に1〜2回作った覚えが有りますが、確りと作ったのはこれが最初です。M4A1は、何とも言えない、まったりとしたラインが魅力ではないでしょうか?
M4A1の特徴と言えば、やはり全て鋳造で造られたボディー、ではないでしょうか? 実物を縮尺した模型の場合、特徴的な所は大きく表現、と言うのがセオリーです。この完成品も「鋳造表現」を追加して有り、後になって見るとオーバースケール気味で、確かに「やり過ぎた」と言う気もしますが・・・。
実車のM4A1ですが、流石に世界一の工業大国のアメリカでも、これだけ巨大な鋳造物を造れる工場は少なかったようです。その為、防御力では溶接型より優ものの、数では6281輌に留まっています。中には防御力で優れる鋳造型を車体の前面に使い、後ろ半分は溶接型と言う、ハイブリット型も存在しました。
第二次世界大戦のアメリカを代表する戦車が、M4シャーマン系列です。月産2000輌のペースで、11のメーカーが受注し、その生産総数は約6万輌と言われています。
イメージとして「やられ役」と言う感じが有りますが、高い工業力に裏打ちされた、優れた信頼性を持つ戦車と言えるではないでしょうか?
と、言っても、トータルで見た場合、T−34と比較して勝っている点は少なく、やはり「数で圧倒した」と言わざるを得ません…。欧州でドイツ軍に対したM4は「やられメカ」でも、日本軍にとっては「鋼鉄の要塞」でした。