V号突撃砲 F/8型

V号突撃砲F/8型
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グンゼ
製作・King of MIZONOKUCHI(2016年)

 

 ヴィンターケッテが標準で付属している珍しいキットで、それが目的で抑えるだけは抑えておきましたが、長らく我が家の空間を圧迫しているだけでした。

 そもそもヴィターケッテだけが魅力なので、2013年のG1では「V号突撃砲F型・カバさんチーム」にキャタピラだけ強奪されかけましたが、時間の関係で逃れる事になりました。

 しかし、何時までも在庫として居座られても難なので、そろそろケリを着けようと思いつつも、年月が流れて行きました…。
 ちょうど今年(2016年)のレギュレーションにど直球で行ける! と、ようやく重い腰を上げて制作に入りました。 

 さて、このキットですが、ある意味では正しいのですが、V号戦車の金型を流用して作られています。

 その為、修復不可能なフェンダー上に、戦車用のモールドが多々残されており、このキット最大のネックになっています。
 雑誌の作例では、勿論、その箇所はすべてエッチングパーツに置き換えて対応していますが、今更このキットに金銭を突っ込むのも難なので、今回は「大人の模型」に徹しました!

 

 V号戦車の金型を流用してV号突撃砲のプラモデルを出す、実車の開発経緯を考えれば正しいのですが、模型的に見たら、いただけません。

 そう、大人の世界ではしばしば正解が正解でない事があります!

 例えば、国籍不明の潜水艦、もしくはグジラの誤認。…みたいな。(出典は適当に捜して下さい)

 修復不可能なフェンダー上のモールドを修正するのではなく、間違いを承知で如何に上手く誤魔化すか、これが大人の模型です。
 元になっているV号戦車を参考に、余剰パーツやジャンクパーツの中から、そのモールドの箇所に本来置かれていた物を配置する事で、このキット最大のネックを克服出来ます。

 間違っているから直すのではなく、間違いを承知でそれを飲み込む、これが大人ってヤツですよ!

 

 

 

 と、フェンダー上のモールドの事ばかり書いていますが、それ以外も手放しで組んで問題が無いという訳でもありません。

 戦闘室の左側面と足回りに不足しているリベットを追加、戦闘室前面の増加装甲が厚過ぎるので薄く削り調整と、このキットで修正すべきツボは抑えてあります。

 もし、ガッツリ行くのであれば、戦闘室後方の角度も変更するところですが、流石に今更このキットにそこまで…、という感もありましたので、黙殺しました。

 

 ベースの方も、これまた2013年のG1時にT-34/85用に作った物の、リテイクです。

 雪が降ったら一面真っ白なんだから、雪原のベースだって、一面真っ白でいいじゃん! と思ってやったところ、模型的にまったく見栄えのしない代物が出来上がりました。

 何と言うかリアリティと見栄えは、別。と言う事でしょうね。工事現場で見掛ける重機だって、下半分は全部土の色ですけど、模型で戦車の下半分を土色で塗ったら見栄えがしないのと、同じです。

 で、そもそも雪とは無縁の場所に住んでいるので、知っている雪といったら、川崎在住時に希に降った雪だけです。
 そこで今回は雪というよりかも、降った雪が一度融けて泥になって、それが再度凍結した氷、それを目指しました。

 

 

 使用したのは昨年の「天城」用のベースを作った時の残り、シリコンです。

 あまり高くない透明度が、氷の表現には、なかなか合っていますし、中途半端な光沢もあまります。

 今回は捨てても惜しくない廃物のベースでしたので、かなり実験的な色合いが強いです。
 特に、シンナーをどれだけ混入しても、シリコンが固まるか? と言う点をテストしたかったのですが、相当量入れても固まりました。(但し、その間シンナーの臭いがし続けますので、注意)

 

 キットも、ベースも、2013年のG1時の残り物ですが、何はともあれケリは着きました。

 

 

 

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製作記事
(掲示板に書き込んだ事を再編集したものです)

※一部文章は、上に掲載されております本文と、重複しています。

そろそろ次のネタですが、(関連書込み、掲示板初出、1月27日)

 以下の文章は真壁刀義風にお読み下さい。

 「アレも模型、コレも模型。おう、色んな立体物があっても良いと思うよ、それが模型だ。だけどよう、この俺様が見せるゴツゴツとした本物の模型。それを見せてやるよ! それだけだぁ〜!」

 と言う訳で、今度はちゃんと公開できるアイテムです。

 他にも「バーラム」と平行作業していたアイテムもあるのですが、「バーラム」のマスキングに疲れたので、しないで済むこちらの方が早く完成しそうです。

 本物が否かは別として、ゴツゴツとはしていると思います。

 ついでなので、自分なんかにとっては当り前というか常識的な感じですが、畑の違う人にとっては知らない事かも知れませんので、キャタピラの組立方を書いておきます。

1.先ずはピン跡やバリをきれいに処理しておきます。今回はヴィンターケッテなので左右で違いますが、普通なら気にせず一纏めにしておいてOKです。

2.片側の枚数を調べる。但し、あくまで目安です。前に「ラング」に履かせた時は、実際の枚数よりかも、かなり少なかったです。

3.ここからが本番。必要な長さよりかも少し長めにマスキングテープを切りましたら、粘着面を上にして、ここに切り出した履帯を一枚ずつ、並べていきます。
 ここで大事なのは、可能な限り隙間を作らず、きれいに並べる事。5、10刻みで数字をふっておくと、何枚並べたか分り易いです。

 

4.必要な枚数並べ終えましたら、流し込みタイプの接着剤を使って、接着します。この時、キャタピラは、マスキングテープに着けたままです。
 ここでは焦る必要はまったく無いので、ゆっくりでも良いので、確実に流し込みタイプの接着剤を流し入れます。

5.一呼吸置いて、パーツが外れない程度には接着されているけど完全に固定はされていない、このタイミングを見計らって、マスキングテープごと、ぐるっと一周キャタピラを車体につけます。

6.必ずチェックしたいポイントは、起動輪の歯が履帯をちゃんと噛んでいるか、です。
 ぐるっと一周させる時ですが、最後に繋ぎ合わせる箇所は、上部転輪があるなら、その辺りが作業もし易く調節も効くので、お勧めです。

7.ピッタリと合えば問題ありませんが、多い場合は抜き、少なければ足して、履帯の長さを調節します。
 この時、調節に必要な箇所だけマスキングテープを剥がしたり、切ったりしはしますが、なるべく全体としては残しておきましょう。

8.すべてOKならば流し込みタイプの接着剤で固定します。最終的に固定できましたら、マスキングテープを剥がします。

 と、まぁ、こんな感じです。

 

 

 

 

今回は、「大人の模型」です

 一通り説明図通りの組立は終わりました、不足しているリベットも打ち終えました。しかし写真のように膨大な量の余剰パーツが出ます。

(以下の文章は上記の本文と重複していますので、掲載を割愛します)

 

 

 

 

 

 

 

俺っち、頭いい〜

 見て下さい、見事に再現されたV号戦車のフェンダーを! 

 そして、何処が、V突やねん!!

  って感じにはなっていますが、少なくても修復不可能な不要モールドを、すべて使い切りました。

 かかった費用は0円。

 今は洗浄が終わって乾燥させている最中ですが、この気温の低さだと、明日はサフを吹く辺りまで、って感じですね…。

 

 

 

 

 

 

 

一週間経って…

 ここ最近のハイペースから、流石に首や肩が不安になってきましたので、今週前半はお休みしてましたが、後半になって再開しました。

 と言う訳で、途中経過です。

 ドライブラシとウォッシングが終わったところです。

 ジャーマングレー単色なら、別にこれでも完成と言えなくもないのですが、流石にヴィンターケッテを履いて、それも難なので、ここから冬季迷彩に入ります。

 携帯のカメラなので、あまり良く撮れてませんが、ジャーマングレー単色の仕上がりとしては、やや物足りない感じになっていますが、そこはそれtranquilo!! これくらいがちょうど良いんですよ。

 日曜日に、と言うのは努力目標ですが、来週前半には完成させたいです。

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正々堂々と出せる、今期3個目!

 今期は、確かにスピードを競う側面もありますが、だからと言って手を抜いている訳でもありませし、それでは意味がないですから。それでも自分で設定した努力目標は達成できました。(※テキストを書いているうちに、月曜日にはなりましたが…)

 今回は、これと言って特別な事はしていません。

 が、一方で、テーマは安定とか、確認です。

 新しい試みに挑戦するのではなく、今まで通りに出来るか、そこを重視しました。

 松永光弘の言葉に准えるなら、「老眼なんて自分には関係無い。自分だけは、これを永遠にする事が出来る特別な存在だと思っていたけど、そんな事は無かったよねぇ〜」、って感じです。

 若い頃ならば、今日は出来なくても、明日には出来るようになる。だけど、年を取ると逆で、今日は出来ても、明日には出来なくなっている。

 だから、今の自分は、どれくらい出来るのか? それを確認したかったんです。

 

 まぁ、今日一日みっちりとやったので、左肩は、かなり痛いですが…。

 と言う訳で「V号突撃砲F/8型」、完成です。

 

(完成2月8日)

 

 

 

 

 

 

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