11年共同開催コンペ 「脇役」
皇帝氏
T−55 1/35 タミヤ
主力戦車で10万両以上作られた車輌ですが、今回は イラク軍仕様としてみました。(資料はないのでサンド色に塗っただけですが・・・) これは脇役コンペにはひっかからないでしょう。
YW−531C 装甲兵員輸送車 1/35 ブロンコ
というわけで、こちらが脇役コンペの本命です。
中国軍の装甲兵員輸送車のイラク軍仕様なんて、日本じゃ売れないので、安かったのを購入しました。これなら脇役コンペでも大丈夫だと思います。
W号突撃砲初期型 1/35 ドラゴン
ドラゴンのシリーズですが、早くもリニューアルされたものを購入して作ってみました。V号突撃砲とW号戦車の合いの子で1000輌以上作られているのに、比較的マイナー(しかも間違われる)ですが、脇役コンペは無理でしょう。
セルジオ越中のクール解説
さて、製作した本人も語っていますが、やはりT−54/55を脇役、と言うのには無理がありますね…。確かにレギュレーションの最後に「他の人が見て、納得するだけの理由があれば、「脇役」として扱う事とします」とありますし、湾岸戦争時には、脇役の地位にありましたから、イラク軍仕様ならば、そう言えない事はありませんが…。
むしろ、湾岸戦争ネタで行くのであれば、サブテーマである「3・明らかに屈辱的な状況が、誰にでも見てとれる。」を、上手く使って、撃破された状態にしたら、面白かったかも知れません。
何しろ、イラク軍は、第二次世界大戦よろしく、車台を埋めて砲塔だけを出して、全周囲のトーチカとしてT−55を使用しましたが、米軍はこれを2キロ先から悠々と撃破。しかも「動かなかったから、当て易かった」とコメント。(←超屈辱的!)
これに対して、イラク軍は、マズルフラッシュに向かって、見当で発砲していたのだから、勝負になりません。
まぁ、すべての作品がコンペのテーマに沿っている必要はありませんし、製作者本人も「ひっかからない」と言っていますから、その点は抜きにして考えるべきでしょう。
YW−531C装甲兵員輸送車は、よくぞ見付けてきた、と言った感じで、ネタ、キットの存在に驚かされました。確かに、最近のドラゴンやトランペッターなどは、ネタが無いのか、脇役を通り越してマイナーなアイテムを製品化していますが…。イラン・イラク戦争の時など、同じ戦場で双方が中国製の戦車で戦った、と言う記録もありますし、中国製のAPCがイラクにあっても不思議ではありませんが、それをキット化したメーカーと見付けてきた皇帝氏には、脱帽です。
さて、三作品とも作りはオーソドックスで、最近の皇帝氏の特徴である、濃い目と言うか明度の低い色使いなっています。ベースを付けずに単品として見た場合、この方が輪郭が確りして、見栄えが良いかも知れません。
また、これは個人的な持論ですが、「ウエザリングは、使用された状況を考慮して施すものであり、それがないなら、無理に施す必要は、無い」と思っています。ベースを付けずに、単品としての作品ならば、別にウエザリングはしなくても、良いと思っています。
W号突撃砲は、元のキットの素性が良いだけに、そのままでも十分な出来です。唯一残念なのがペリスコープの塗分け、ここを落としているのが、悔やまれます。
自分もそうなのですが、戦車、特に砲身が長いものになると、カメラの焦点が上手く合わず、苦労します。