つかさフォーカス

ハセガワ 1/24 フォード フォーカスRS WRC03 フィンランドラリーウィナー

 

 作業内容:内装はキットの指定どおりで、キット本体に特に改造点はありません。コ・パイロット代わりに抱き枕くらいは置きたいと思ってますが。

 デカールはミラクルデカール白地。ただ、ちょっと変わった使い方をしていて、車体を黒で塗装し、白デカールに背景を全て黒にした画像を印刷しました。
 これによって、白いロゴを表現しています。この方法は色あわせが非常に難しいと聞いていたのですが、あえて黒にすることでさほど神経を使わずにいいようにと思っていたのですが、まぁ、よほど研ぎ出しを徹底して段差を消していかないと一体化するまでは難しそうです。実車のようにステッカーを貼った的な雰囲気は出そうです。
 ある程度予想はしていたのですが、背景が黒ということは切り出す断面にすぐ色がくるので、しっかりとクリアーを吹かないと色が流れてしまう為、断面のクリアーは念入りに実施しました。しかし、それが裏目にでて、大判デカールに関しては、かなりのひび割れが見られます。写真では解らないレベルですが、実物を近くで見ればわかります。小さなロゴ系に関してはこの方式は有効かもしれませんが、大判のカラーステッカーを再現するにはちと難しいかもしれません。ちなみに、一部はもともと付属のカルトグラフのデカールを使用しています。

 デカールを貼り、エアーブラシでGXクリアーを一段吹き。某ブログで紹介されていた、メラミンスポンジ、いわゆる「激落ち君」で一層研ぎだしています。研ぎ効果は概ね2000番くらいの印象で、水研ぎになるので、研ぎ部分の確認が多少面倒ですが、安いし入り組んだ部分も研ぎやすいので、結構便利でした。平面部分はペーパーで、込み入った部分は激落ち君でと使い分けています。今の黒を発色するためにいろいろあったんですが、長くなるので書きません。しかし、現状の色を出すまでに一番多い部分で3回は塗装しなおしているとだけは記しておきます。
 天候の回復を待って研ぎ出しを進めていく予定です。なお、画像は原画本人の同人誌とかネット上の画像、ゲームの画像などから使用しました。痛いデカールの数々は実車用のデカールを加工。

 ここまでが、6月時点の作業でしたが、結局8月後半まで手付かずでした。研ぎだしたあと、さらにクリアー吹きを重ねて、結局2回中研ぎをして仕上げてます。
 それでも、段差は残ってますね、やっぱり。まぁ、かなり目立ちにくくはなってますが。最終的にはタミヤコンパウンドを一通りかけてフィニッシュ。
 なお、研ぎ出しですが、やはり黒の印刷部分が研いでいるうちに削れてしまいデカールの白地が出てしまう部分が多発。筆でリタッチしてなんとかごまかしてます。
 あと、後席のウィンドウは間違ってつや消しクリアーを吹いてしまい、どうにもならなくなったので、スモークっぽくしてしまいました。こうするんなら、キャラクターもう少し大きくしたのにな・・・。

 さらに写真では分かりづらいですが、フロントのクリアーパーツの合いが最悪、というか変形していて、お湯につけたりしてみたんですが、どうにもなりませんでした。鉄道模型でよく使うGクリヤーで接着してます。はみ出しても剥がせるのが良いんですが、表面側にはみ出してくれればいいけど、ライト等のクリアーパーツの内側にはみ出してしまうと復帰が不可能で、ちと悩みますね・・・。クリアー塗料で接着ってのが一番良いのかな?

 

コメント:自分にとって痛車とはなにか?ということを考えた時、まず、基本として、自分の嫁ともいえるキャラクターを前面に押し出すべきである、という考えから、直球勝負でいどみました。
 本当はもう一点の作品がテストで、これを最終的到達点と考えていましたが、テストの方が塗膜の形成にてこずってしまい、大幅な遅延があったこと、デカールのデザインが先に完成していたことなどから、こちらにリソースを集中投入しました。雨のため、研ぎ出しは終了していませんが、エクステリアは現状から大幅に変わることは無いと思われます。
 キット選定は単純に形のかっこよさから。しかし、痛車というものが、市販車をベースに個人が改造をするという定義と捉えた時、この車種は致命的にその定義からはずれてしまうんですね。形は一般的なハッチバックですが、当然ラリー競技用のしかも、ワークスのWRカーですので、極論すればF1を痛車にしたというくらいの荒唐無稽さというか、リアリティにかけるというか、その点の葛藤というのはありました。プライベーターはフォーカスとか使わないみたいですし・・・。  しかしまぁ、あまり深く考えずに、スポーティな感じが出るようにバイナルなども作成しました。
 コミケの時に実物写真を資料として大量に撮ってきてあるんですが、いわゆるスポーツコンパクト系の痛車が一番かっこいいと思えたので、それを狙ってデカールなども作成しました。割と成功したんではないかと思ってます。
 あ、そうそう、結局内装は痛く出来ませんでした・・・。小物は手間がかかるのと、アイデア不足で・・・。

 

○セルジオ越中の辛口解説
 実は仮発表の時から気になっていたけど、デカール段差もさる事ながら、プリンタで印刷されたデカールの黒と本体色の黒の色が違う為、少し注意して見ると色の違いが解ってしまいます。しかも、キャラクターの縁に近い所では無く、余白としての黒が結構あるので、どうしても目立ちます。
 やはりデカールは余白を残さずギリギリの所を切り出す、と言うのは、カーモデルに限らず基本です。もし、それが難しいのならば、いっそ、もっと大きくしてドアやボンネットを一面覆ってしまい、縁をラインのモールドに持ってくると言う手もあるかも知れません。(ただ、ミラクルデカールの特性を考えると、余計に難しいでしょうが…) 

 全体のデザインセンスやコンセブトが良いし、出来ない事ではないだけに、つまらない所で躓きがあるのが、惜しまれます。ミラクルデカールの扱い難さ、白抜きする苦労、そう言った所も良く解ります。しかし、あくまで他の人の目から見えるのは、完成品の出来栄えなのも、事実です…。

 あと、クリアーパーツに限らず、後で修復し辛いパーツの取り付けには、箇所によっては使えませんが、両面テープが便利ですよ。 

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