ベルリンのJs−2
Js−2 1/35 タミヤ
製作・水凪海
いつか作りたいと思ってたキットです。ティーガーが出来上がって、ガルパン最終話が放映されるタイミングで作るしかない、と思い立って購入。
戦車本体は一週間ほどで一気呵成に仕上げたのですが、フィギュアと建物、ベースで時間がかかっています。
大体、ベルリンの建物の資料なんかないんで、ヒトラー最後の12日間を見ながらソレっぽい感じに仕上げました。
スチレンボードを切り貼りして、モデリングペーストでテクスチャーをつけました。
窓枠などはプラ棒をばら売りで買ってきて作成。
ベースの石畳はスチレンボードに ボールペンで線を引きモールドをつけて、所々割り箸で押して欠けた雰囲気を出してみました。
バリケードはプラ材のH鋼を買ってきて組み合わせて自作。
売り場で田宮のバリケードを買おうかと思ったんですが、これだったら、自分で作れるかと思い自作。
フィギュアは初めて田宮エナメルのみで塗装しました。これ、面白いですね。いままでは結構適当に塗ってましたが、これは奥が深い。
ちょっと色を乗せるだけで、前々違う風合いになったりします。
本当はもっといろいろな塗料を使ってみたい気分はありますが、揃えられないので、あるもので何とかしました。
とはいえ、6体塗装すると、流石にしばらくはいいや、という気分になります。
なんだかんだで仕上がりには満足してますが、それなりに疲れたので、次への勢いはなくなってしまいました・・・。
これと対になるように、パンターGを作っていたんですが、足回りで力尽きました。
今回のコンペの中で、唯一、明確なテーマを持ったジオラマ、と言えるでしょう。
赤い星に白い熊は、第85重戦車大隊の所属で、それに対空識別白帯。
これだけでもベルリン侵攻時である事は分かりますが、建物やフィギュアを配置する事で説得力が増し、全体の雰囲気を大幅に高めています。
Js系列は、長らくキットに恵まれておらず、ドラゴンが出すまでは、タミヤが大昔に出したT−10が、1/35では幻のプレミアム・キットでした。
後発となったタミヤのJs系列ですが、今のタミヤ水準のキットで、おそらく不満は無いと思います。
話しを戻しますが、ジオラマとしての完成度が高い故に、どうしても戦車のインパンクが下がってしまいます。
これは何も本作品に限らず、ジオラマの持つ二律背反の宿命です。
タミヤのボックスアートが、戦場風景から、戦車単品に変ったのも、「何が、商品なのか、分からない」、と言われたからそうです。
もっとも一枚目の写真のアングルでは、戦車がメインで、随伴歩兵と建物がオマケ、と言った感じなので、見る角度にもよるとも言えます。
また、建物で上下方向を上手く使い、そこにドイツ兵のフィギュアを配置した事で、単にスペースを消すだけではなく、そこに意味を持たせています。
ジオラマとして作品性としては、今コンペの中では、最も高いと言えると思います。